希望から絶望。幸せ絶頂の時、人は邪魔をされたくない。救いを求める者は諦めるしか道がないのか。無慈悲な地獄絵図はもはや未来も希望もない。これは誰かの体験か、頭の中か、我々にとってこれから起こりうることか。目を背けたくなるシーンの連続。
〈ポイント〉
・とにかくエグい
・目を背けたくなるようなシーンの連続
・メキシコの格差社会を映画でリアルに表現した意欲作
〈雑感〉
冒頭から「なんだこの映画は…」と思わせられる演出が続きます。
メキシコの国旗は緑と白と赤。
まさにそれぞれの色が印象的に使われ、特に緑が使われる描写はいずれもがエグい。
序盤は恵まれた富裕層たちの結婚パーティと浮かれ模様を見せつけられ、一見幸せそうに見えるものの、すぐ近くでは貧困に喘ぐ人がのたうち回っている…そんな社会をまざまざと見せつけられます。
公開前なので多くは語りませんが、とにかく性描写や暴力、拷問など、目を塞ぎたくなるようなシーンが続くので、そういった描写が苦手な方は注意が必要です。
いわゆるディストピアな世界観を色濃く表現した作品。
すんごい映画を観たという感覚ともう二度と観たくないという二つの感情がぶつかり合う、そんなところです。
経済格差が行き着く先…富を持つ者も貧困に喘ぐ者も未来は決して明るくないのかもしれません。
〈キャスト〉
マリアン(ネイアン・ゴンザレス・ネルビンド)
ダニエル(ディエゴ・ボネータ)
マルタ(モニカ・デル・カルメン)
※2022年新作映画79本目
※2022年自宅鑑賞101本目
※Fan'sVoiceオンライン試写会にて
