10代の頃、相手が傷つくことを考えず「自分の思い」を爆発させたこと、誰かの感情爆弾に被弾し、瀕死の状態になったこと、あるよな、と思って観ました。
10代のあの「自分」を中心に置いて、物事を考える視点は、歳を重ねるとともに薄れ、いつしか周囲が自分をどう観るか、自分が社会をどう捉えるか、におきかわってきた気がします。
この作品は、そんな過程が「大切な人を失う」という出来事を介して描かれます。
素晴らしいのは、恋愛という尺度で全てを語らなかったこと。
ただの高校生の恋物語ではなく、10代の心の揺らぎを捉え、変化の過程を描いている。
気分良くエンディングを迎えられる、そんなストーリーでした。
