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いとみちのKUBOのレビュー・感想・評価

いとみち(2020年製作の映画)
3.6
横浜聡子って、やっぱりおもしろい映画撮るなぁ。

三味線はコンクールで優勝するほどの腕前なのに、伝統文化がかっこいいと思えずにいる主人公「いと」。

弘前に住んでいる「いと」は今頃では珍しく津軽弁訛りが強く、学校では無口になりがちで、自分に自信を持てずにいる。

そんな「いと」が「かわいい制服を着てみたい」という思いで青森のメイド喫茶で働き始める。

まず、なんと言っても津軽弁&メイド喫茶という組み合わせが新鮮でおもしろい! きっつい津軽弁で「ごしゅじんさま」って言う練習してるところから笑える。

メイド喫茶と言っても秋葉原のそれとは違う。年齢をごまかしてメイドをしているシングルマザー(黒川芽衣)、マンガ家を目指してお金を貯めてる娘(横田真悠)、いろいろ過去に苦労してきたイケメンの店長(中島歩)。

入口はコメディ風だけど、この口下手で朴訥とした「いと」ちゃんが入ってきたことで、メイド喫茶のメンバーたちにも変化があり、「いと」ちゃん自身も成長していく。

ところが、ある事件が起きてメイド喫茶は存続の危機に!

おばあちゃんと「いと」が話す津軽弁、何言ってんのかわからないところ多数(笑)。でもそこを字幕なしで突っ切った演出はそれでいいと思う。

中島歩って、イケメン過ぎて、悪い男の役ばかりだったけど、珍しく本当に良い人の役。これはかえって貴重?

お父さん役の豊川悦司。本作に髪型変えないよね〜。こんなに髪型変えないのは、あと佐藤浩市くらい?

後半の展開はおおよそ予想できたけど、ストレートでとても爽やか!

後味のとても良い、ハートウォーミングな青春映画だ。
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