籠

AWAKEの籠のレビュー・感想・評価

AWAKE(2019年製作の映画)
4.2
しばらくは+0.2

★★の酷評にある
自分の持っている知識を疑うような自己言及性とは一体何なのか?
この人が低評価だと「フード・ラック!食運」同様に俄然燃えてくる。
しかし、この作品のような勝負事によってお互いが成長できるような関係性は全くないから左脳氏の文章は全てミュートしたい。

将棋の専門的なことは知人にお任せして、ここ数年の一連の将棋関連作品によって誰もが記憶した「負けました」を巡る静かなる決闘は主役は元より周辺の助演陣含めたそれぞれの視点を的確に映し出しながら決着の付け難い展開を見事に着地させていた。
中でも吉沢亮は2020年は「青くて痛くて脆い」「さくら」でも似て非なる学生役を演じていてそれぞれ印象深いが、ここでの劇画以上にイっちゃってる目や猫背な歩き方等の役作りが凄すぎた。
「座頭市と用心棒」を無視した「サマーフィルムにのって」の爽快さに満たされた人には勝敗を決められない場合の苦渋など分からないだろう。
女性の登場が2人というバランスの悪さは残念だがありがちなフィールド以外からオリジナル脚本で見事なメジャーデビューを果たした山田監督の今後を期待していきたい。

サントラはプログレ風味もある幅広い音楽を仕込んだ佐藤望でガーサスの牧村チルドレンと記しておきます。
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