狭須があこ

ブラック・スネーク・モーンの狭須があこのレビュー・感想・評価

3.7
監禁モノ祭り2作目です

とはいえ、パッケージのタラちゃんっぽさに反して真面目なマイフェアレディもののヒューマンドラマです。
カメラワークや音楽がちょっとオシャレなので一周回ってタラちゃんっぽい瞬間もあるんですけど、全然ギャグでもハードコアでもなんでもないよ

でも、今まで見てきたマイフェアレディものの中に、ぶっとい鎖でぐるぐる繋がれる女の子は居なかったね。
なかなかいい話なんですけど、犯罪ですねぇ!!

自分の人生に失うものがなくなって自暴自棄になったとき、自分を顧みなくなっちゃう。ってのはわかるんですけど、そこで「もう自分の人生どうでもいいや、他人の人生のことやっちゃおう」ってなっちゃうの、魅力的すぎませんかね。
女の子を鎖でぐるぐるやっちゃったら確実に自分が捕まって損をするのに、それなのにぐるぐるしちゃったサミュエルジャクソン。

パッケージのこの絵を見て、何人が彼をいいやつだと思うだろうか。
彼のやり方は応援したり、支持したりできないんだけど、でも指差して批判することもできねぇや。

皮肉ですよねぇ、自分を鎖でぐるぐるした人が、一番自分を解放してくれる人だったなんて。
女の子って男が必要なのよね。
お父さんって男が。

この二人だけではなく、みんなが心の支えになる何かを必要としている。
例え今までにそれがなくても、これから何かが起こるかもしれない。誰かが手を差し伸べてくれるかもしれない。
そこから、自分の足で生きていけたらいいよね。
狭須があこ

狭須があこ