しちれゆ

犬部!のしちれゆのレビュー・感想・評価

犬部!(2021年製作の映画)
3.8
昔は犬は外に繋いでおくもので、具合が悪くなったら獣医に連れては行くものの延命などはせず死を待つものだった。その頃の方がものごとはシンプルで真っ当だったように思う。そして日本は豊かになりペットショップは繁盛し、流行りの犬種もその時々で変わり、人間の都合ひとつで犬猫を量産する一方で安易な殺処分が行われてきた。子どもを産みすぎてボロボロになった犬、多頭飼育崩壊など、ペット産業の闇も描きつつ、「犬や猫を幸せにしたい!」という颯太と柴崎の思いが少しずつ周りを変えていく様子が熱く描かれる。実際に私たちの周りでも譲渡会が増えてきた。保護猫活動や悪質なブリーダー監視の風潮も強くなった。ひとりひとりが出来ることには限りがあるけれど犬猫(&ほかの生きもの全て)の命を引き受けるために大切なことはひとつだけ。それは、自分が犬猫に幸せを貰おうと思わずに犬猫に幸せを与える決意をすること。人間の親子と同じだよね。
それと颯太、犬のカリカリを食べるのはやめましょう!良い子は真似しないように!
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