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TOKYO POPのKSatのレビュー・感想・評価

TOKYO POP(1987年製作の映画)
3.0
バブル真っ只中の東京を舞台に、NYからやってきたロッカーの女性とロッカーを目指すダイヤモンド☆ユカイの交流を描いた、未DVD化幻の一作。

ダイヤモンド☆ユカイの英語喋る時のノリは、内田裕也が都知事選に出馬した時の政見放送のそれに近い。

冒頭わずか5分でヒロインがすぐさまNYを棄てて来日するテンポの良さは素晴らしい。全体的には、クセのないジャームッシュ、という感じがしないでもない。

日本の描写もそんなに酷くはないが、ラブホテルやカラオケパブ、赤提灯下げた屋台なんかはちょっといかにもって感じ。ダイヤモンド☆ユカイの父親が食品サンプル作ってるのは、絶対「東京画」の影響だろ!

しかし、やはり時代が時代だからか、日米合作でアメリカ人が監督とはいえ、ちょっと大手広告代理店臭さが強め。主人公達が売れていく過程でananやブルータスやいいともを出しちゃう感じとか、なんかなあ。

とはいえ、途中からちゃんとバブルのノリを批判的に描いているのは好感持てる。終盤は意外と切ない。
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