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ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「シラノ・ド・ベルジュラック」のrのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

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恥ずかしながら前知識無しで鑑賞
例によって纏められないのでつらつら書きます

シラノ・ド・ベルジュラックの名は以前から知っており、気になっていた戯曲のひとつでもあったので、NTLiveで観ることができて嬉しい。

コンパクトな舞台と、マイクと椅子という最小限の小道具、出演者の演技力と観客の想像力を最大限に活用したシンプルかつ大胆な演出。

3時間という長尺ではあるものの、全編通してテンポが良く、コミカルなシーンも多かったためか、全く飽きずに楽しめた。序盤にシラノが多用する👍👍が可愛かった。

シラノがクリスチャンを装って愛を詠むシーンには惚れ惚れ。マカヴォイの穏やかな声色と澄んだ蒼瞳に、カメラのズームと共に引き込まれた。
字幕に目を移すことすら惜しく感じるほどに魅了され、自分が口説かれているのかというくらい、画面越しでも心臓が高鳴った。時よ止まれと叫んでも後悔はしなかったかもしれない。

また、韻を踏んだ台詞は耳に心地良く、聞いていて楽しいと同時に、英語力不足を再認識して悔しさも感じた。

何と言っても圧巻なのはマカヴォイの演技。持参した飲み物を口にするのも忘れるほどにのめり込み、終幕の瞬間は文字通り全身が痺れた。

シラノ・ド・ベルジュラックの入口としては贅沢すぎるほどの舞台だった。関連作品や原作にも触れてみたい。

そしてこれをきっかけに後の私はマカヴォイに狂っていくのです。あーあ。
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