おいなり

ワイルド・スピード MEGA MAXのおいなりのレビュー・感想・評価

ワイルド・スピード MEGA MAX(2011年製作の映画)
3.8
回を追うごとに爆発と高級車が増え、派手になっていくワイスピシリーズ。
今回はなんといっても、過去作からキャストが集結!その総決算ぶりはまさにワイスピ版アベンジャーズ。
その上、今作はあのロック様演じるルークの初登場作ですからね。今ではヴィンとのプロレス……もとい、仲違いで共演が難しくなってしまいましたが、でもどうせ完結作には帰ってくるんだろォ!?(期待)



今作はブラジルを舞台に、めくるめく爆発と破壊!超絶テクのドライビング!申し訳程度のレース要素!さらに、生身アクションや銃撃戦も増え、スケールは過去最大を毎回更新。
この辺りからどんどん「ストリート・レース」「潜入捜査」という過去作要素は薄れていき、なんでもありのアクション大作という趣きに。
特に本作は、ミッションインポッシブルかオーシャンズ11かという、車を使った強盗クライムアクションという方向性が明確に打ち出され、山場のひとつになっています。
まぁ、めちゃくちゃ綿密に計画立てといて、最終的にはもう実に豪快なワイスピイズムで物事を解決してしまうのはご愛嬌。



前作でとんでもないターミネーターぶりを見せつけたドミニクと、有能すぎる銭形ことルーク・ホブスのキャラ被りすぎなガチンコマッチョ対決も、過剰な盛り上がりで映画に華を添えてくれます。
ヴィンは肉体派俳優なのに、これまでのシリーズであんまり生身アクションがなかったので、咳を切ったように大暴れするマッチョぶりを堪能できて大満足。



登場人物が多い割に主要キャラはみんな立っていて、大ボスであるリオを支配する麻薬組織の頭がほとんどモブみたいな扱いだが、今作で産まれた新たな人間関係が以降のシリーズの鍵になっていたりするので、単品で面白いだけでなくシリーズのターニングポイントとしても重要作。

その中でも、今作でも輝くジゼルの美しさ……。畏多くも布面積の少なすぎる水着姿を披露するばかりか、目的のために色仕掛けまで!!!ああ、女神が汚されてしまう……とハラハラする反面、男を手球にとる強かさと、躊躇いもなく最短ルートを進む大胆さ、何が起きても動じない余裕さがその神秘性をさらに強固にしている。ああ……。



このシリーズをここまで観てきた人への比類なきご褒美。今作からヴィン・ディーゼル色が濃くなり、ドムが主役っぽくなってはいますが、正統派主人公であるブライアンとのコンビは相変わらず安定の良さ。
ファミリーが増えることを喜んだり、ブライアンにわざと負けてあげる余裕綽々っぷり、ヴィンスとの絆と、眉間に皺が寄りがちだったドミニクの柔和な笑顔もたくさん見れて、本当にファストの良さがぎゅっと詰まってて楽しかった!
おいなり

おいなり