柏エシディシ

女王トミュリス 史上最強の戦士の柏エシディシのレビュー・感想・評価

3.0
TLで海外の映画好きからスチールやティーザーが流れてきて、観てみたいなぁ。でもカザフスタン映画だからムリかー……って思っていたら限定上映ながらスクリーン公開!グッジョブ!

ヘロドトスの「歴史」にハルカルナッソスの女王アルテミシア(300続編の四角い目したエヴァ・グリーン様ね)と並んで語られる紀元前の女傑、マッサゲタイのトミュリスを描いた史劇アクション。

ベースはこの手の英雄譚ものの定型を準えながらも、中央アジアの文化を凝らした美術や意匠、武具がカッコ良い。新鮮。
騎馬軍団が激突する合戦シーンもなかなかの迫力。
ウォーピックや刃の太く短い剣を叩きつける様なアクションも見応えあり。
あと、草原の民の部族間の関係性が興味深い。お互い略奪とか時にしながらも、婚儀を結んだり、協力し合ったりするのね。

浅学のため、今の彼の地における国民性や文化的背景との関連性などが認識出来なかった。大国ロシアとの関係性など思わせる所はある。

展開や人物がやや類型的でダレるところもありつつ、それでもやはりバーフバリやマッドマックスにも連なる、この手の英雄譚のグローバルな魅力というか、普遍性は確かに感じられる。
(蛇足。……なだけに、そういった何千年も続いてきた伝統的な英雄譚から意図的に脱構築してみせたゲームオブスローンズ の偉大さも再確認出来たりもした)
柏エシディシ

柏エシディシ