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ヒトラーに盗られたうさぎのUghのレビュー・感想・評価

ヒトラーに盗られたうさぎ(2019年製作の映画)
3.5
ヒトラーを批判するユダヤ人評論家一家の亡命物語。


絵本作家ジュディス・カーの自伝的児童文学が原作。9歳の娘の視点で、大人たちの決断や級友たちとの交流が描かれている。

1933年から1935年にかけてスイス・フランス・イギリスと次々に移り住むのだが、3歳離れた兄と共に、その土地に馴染むのが早い!両親に学があるからかなぁ、声掛けもうまいし。うちはダメだ…いくら情報が入ってきやすくても、本人の努力次第だと言っても、家庭環境って少なからず影響与えるもんなんだな、きっと… はぁ…


ベルリン時代の家政婦とおじさんとのやりとりで思わず涙腺が緩んでしまった。血のつながりだけじゃない結びつきも大きな支えだ。


実際の両親は「世事や金銭に疎い父、家事の不得手な母」だったと著者は語っていたそうだが、映画ではそこまででもなかった。お母さんはセーターをちゃんと編めてたし、お父さんは家賃の事を忘れて壊れたミシンを売りつけられたりもしてなかったし。



『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』
ジュディス・カー 作
松本亨子 訳
株式会社 評論社(昭和55年3月20日初版発行)
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