ギャンブル要素はほぼないギャンブル対決映画、それでも観れちゃう、魅せられちゃう映画
事前情報：
原作、アニメ、ドラマ、前作映画、Amazonオリジナルドラマ全て一通り観ていたので事前知識は頭に入っていました。
あらすじ：
ギャンブルでヒエラルキーが決まる高校に現れた転校生、蛇喰夢子によって次々と生徒会役員がギャンブルで負ける。
業を煮やした生徒会役員はかつて過激なギャンブル活動で停学処分になった視鬼神という生徒を呼び戻し、
夢子と対決させることに、、、
感想：
賭ケグルイの魅力は対戦相手のイカサマを夢子が見抜いてタイを状態にもっていってなおかつ勝利することにカタルシスがある。
「イカサマを利用して勝つ」カイジやライアーゲームなどとは一線をかしているのはそこだ。
絶対に勝てるわけではないという状況でも勝負に挑むからこそ賭ケグルイなのである。
今回の映画ではその部分はほとんどなかった。
むしろ敷き視鬼神が仕掛けた序盤のダイススタックとポーカーはギャンブルですらないただの脅迫だ。
ちょっとうーんと思ったが、今回の敵は敢えてそういう風にして今までとは違う魅せ方にしているんだなあと理解はしていた。
だがしかし最終決戦のロシアンルーレットでは結局イカサマを仕掛ける。そうなるとなんだかなぁと思ってしまった。
そしてそのイカサマを見抜いた夢子がそれを利用して勝ってしまうのも間違いではないのだけれど、
ちょっと喉の奥になにかつっかえた感じがしていやだなと。
（そもそもディーラーが子分みたいな奴にやらせてる時点でイカサマやりまくりだろう！）
けれどもそういった問題なんかを全て吹っ飛ばすくらい出演者が演技が振り切っていて観れてしまう。
賭ケグルイのノリが今回も存分に味わえるし会長の見せ場もあるので原作ですらまだちゃんと賭け事をしたところを観ていないので、原作勢としても嬉しい限りです。
見どころ：
出演者全員振り切った演技をしていますが、中でも生志摩役の柳美稀がいいですね。
とにかく狂った感じで善悪を超越してただただ会長や夢子と戦いたいという純粋さが気持ちいい。
全然視鬼神なんかよりも清く正しく美しく狂ってますね。
