ベンジャミンサムナー

無職の大卒のベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

無職の大卒(2014年製作の映画)
2.5
 飲酒シーンや喫煙シーンになる度に画面左下に「健康を害するので控えましょう」のテロップか出る映画。
 逐一テロップ出して映画への没入感を阻害するなら最初からそういうシーン入れるなよ!

 「大学を出ても、就職できるのは社長の息子だとかの裕福な奴ばかり」という、他のインド映画と同じようにインド社会の闇を告発する内容になっている。

 だが、物語中盤でなんの前触れもなく急に母が亡くなり、その母が生前お金持ちに恩を売ってたので、その人のツテでなりたかった建設の仕事に就き、大きなプロジェクトを任される事になる。

 結局主人公も親経由のコネで就職してんじゃん。
 しかも元々望んでいない職種とはいえ、わりと序盤で普通に就職してるし、(そんで自分から辞めてるし)美人なお隣さんとも婚約関係になるしで、お前十分"持ってる側"じゃねえか!って言いたくなる。

 しかも、さしたる理由もなく主人公が喧嘩にめっぽう強い!
 問題提起の作品というよりも、現実の持たざる者たちのフラストレーションをフィクションの中で発散してあげるだけの作品。

 …いや、一番の悪役である社会の息子は2発ほど殴った後はなんか仲良くなってるし、ちゃんと溜飲を下げることすらやってないじゃん!

 結局仕事にも恋人にも恵まれてるヤツに、不幸な人ぶられる事の方がよっぽどたち悪い。