変な映画を撮っては、いつもいまいち乗り切れないベン・ウィートリーもついにネトフリ製作で、おまけにあの『レベッカ』のリメイク……、と不安要素だらけなのであまり期待せずに見たが、彼流の思い切ったダイレクションも見られず、原作、ヒッチコック版からの大きな改変ドラマも特になく、知ってる話だけに余計にあっさりしすぎて拍子抜け。クリスティン・スコット・トーマスのダンヴァースはよかったが（やはり水より炎のほうが狂って見えるので燃え死んでほしかったが）、いかんせん主役２人が弱すぎでパッとしない。ベン・ウィートリーは『フリー・ファイア』みたいなコミカルな活劇か、『A Field in England』のサイケ史劇路線（そんな路線あるのか）で行ったほうがいいのかも。
あと30年代英国上流階級を再現しようと美術が頑張ってるのに、ペンタングル2回もかけたらダメよ。最近こういう歴史文脈わざと無視した音楽の使い方する映画多いような。
しかしネトフリ製作映画はなんでこんなにつまらないものばかりなのか。今のところ見るに耐えたのは『Annihilation』くらいじゃない？
