よう

レベッカのようのレビュー・感想・評価

レベッカ(2020年製作の映画)
3.0
原作未読。ヒッチコック版は鑑賞済み。

ロケーションや衣装などの画はキレイではある。
ただ、もっとスリリングさや不穏さを出すべき所もキレイさのほうが勝ってる印象。
イメージシーンや空に群がる鳥シーン(ヒッチコックの『鳥』オマージュかな)もあまり効果的でもない。
それらの見せ方もあるし、話を既に知っているのもあってか、スリラーとしての不気味さは薄かった。

シンデレラストーリーからの反転に加え、死者の影にとりつかれる話としての面白さはあるので、今の時代に沿うようにできればけっこういいのではと観る前は期待はしていた。
リリー・ジェームズは過去に実際シンデレラ役やってるし、いいキャスティングだなと。
女性の生き方や、家父長制故の窮屈さという今の時代にも通ずるニュアンスのある台詞が数箇所あったのはちょっと好かったかなと。
最後のダンヴァース夫人の選択、あの人と同じ場所にしたのはこれはこれでいいなと。
好印象なのはそこぐらい。

知らない人にとっては話そのものは面白いと思うけど、ヒッチコック版を知ってるだけに不在の人の存在感の大きさをもっと……って書くとレベッカと同レベルを求めるダンヴァース夫人みたいかな。
そうでないなら、フレッシュなアレンジがもっと欲しかった。
よう

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