緑

カムバック・トゥ・ハリウッド!!の緑のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

どうかしているおじいちゃん3人わちゃわちゃ映画。
体感90分。
自分はすごく好き。
公開館が少ないことが解せない。

シンプルなストーリーで名優の芝居重視。
ということで「一度も撃ってません」を思い出した。
予算規模の違いがすごすぎる……。

映画の撮影に入るまでに
デニーロが細かく笑わせてくる。
たぶん2分に1回は笑った。
大人の対応を求められて
子どものように身を縮めて泣くデニーロは
かわいくすら観えた。

嫌いな役者が亡くなったことに喜ぶデニーロは、
フィクションとわかっていても
ネガティブな気分のときなら受け入れられなかったかも。

「尼さんは殺し屋」のタイトルに
「二代目はクリスチャン」を思い出す。
生きる気力を取り戻していくジョーンズと
それでも死んで欲しいデニーロ&フリーマンに、
「エスパー魔美」でこういう話あったなぁと思い出す。
ミラクル映画社のラインナップに
ポンポさんプロデュースの作品群を思い出す。

デニーロによる危険な仕掛けを悉く掻い潜るだけでなく
それを利用するかのように名シーンを生み出すジョーンズと、
仕掛けが裏目裏目に出て自業自得の被害に遭う
デニーロという天丼が繰り返されるが、
飽きることなく作り手の意図通りに笑わされる。
「ザ・ミッドナイトショー」(だっけ?)を観に戻ってくる
バタースコッチかわいい。

デニーロとジョーンズを殺しに来たのに
ここまでに撮ったフィルム(この時代に!)の映像を観て
童心に帰ったかのように喜ぶフリーマンにほっこり。
フリーマンを鎮めるために突如映写したデニーロ甥は超有能。

最後は概ね大団円。
ジョーンズの古い恋の結末は描かれなかった。
実るにしても実らないにしても
ジョーンズがより前向きになれていれば嬉しい。

エンドロールの途中に「尼さんは殺し屋」の映像が挟まる。
わかりやすいB級エロティックコメディ。
編集さえよければおもしろそう。
その後のエンドロールは四角い枠と装飾の中に
クレジットが出る仕様も豪華さがあって良かった。

愚問だとわかっちゃいるが、
2020年のアメリカでも西部劇は受けるのだろうか。
緑