さよこ

ザ・スイッチのさよこのレビュー・感想・評価

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)
3.5
【ホラー&コメディだけじゃない🔪】

殺人鬼と女子高生が入れ替わっちゃった系のホラー&コメディ映画。ホラー苦手だけど監督が前に撮った「ハッピー・デス・デイ」が面白かったから挑戦。めっちゃ怖かった〜!恐怖と笑いのコントラストにぶんぶん振り回される映画だった!


■序盤はホラー強め
ホラーがまるでダメな自分は、序盤のグロさにスクリーンを直視できず目をそむけてしまった、、怖かった、、観てる側も犯人に追われてるかのような臨場感。これでR15とは。泣くぞ。

■ホームドラマ要素
ホラーとコメディに隠されてるけどホームドラマ的な要素もあり、酒に溺れるダメな母親を中心に、母親の寂しさや母親を見捨てられない娘たちの心の描き方も良かった。母親を突き放しながらも父親の役割を担う長女、母親を悲しませまいと理想の娘に収まろうとする次女。この三人がやんわり共依存の関係になりかけてる感じの描き方が妙にリアルだった。

■ジェンダー要素
男女平等が謳われる現代とはいえ、生物学的に女性よりも体格に恵まれていることのほうが多いわけで。大柄な殺人鬼と入れ替わった女子高生がふいに思う「男の身体になって手に入れた万能感」はあながちファンタジーではないと思う。入れ替わる前、苛められてたからこそ余計に、力ある者(文字通り''筋肉''てこと)から見える世界は違って見えたんだろう。

他にも、同じ見た目でも髪型とメイクと服装を変えるだけで周囲からの扱いが変わったり、ジェンダーに係るシーンが、さらっと小出しになっていてメインテーマではないにせよ、作品全体の良いスパイスになっていると感じた。

前作の「ハッピー・デス・デイ」の印象が強かったからか、シナリオや設定に若干の既視感があり、楽しめたけど新鮮さはそこまでなかったので星は3,5にしました。
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