足拭き猫

へんしんっ!の足拭き猫のレビュー・感想・評価

へんしんっ!(2020年製作の映画)
3.7
編集を初めてやった、ということ。監督が、自分がそうするべきだと思ったという後半への導き方が説明不足だと感じたのと、どういう作品にするかの迷いが反映されている。また、オープンなバリアフリー上映で、随時音声の説明が入ることで内容に集中できなかったこともあり、前半は少し辛かった。

障がいにも違いがあって目が見えない人と耳が聞こえない人が手話で会話することはできないし、監督のように体が自由に動かせない方もいるし、そこで通訳や大学の教授のように動きをサポートする人がいるのだけど、障がいがない人だって言葉が違えば通訳がいるのは当たり前だし、もっと言えば自分の日常だって食べ物を作ってくれる人、運んでくれる人、売ってくれる人、ごみを処理してくれる人、病気の時に助けてくれる人などなど、サポートを全く受けずに生きてる人なんていないよね、というすごく当たり前のことに今さらながら気づかされた。
最後のダンス、その人の身体に触れることで相手に近づけて一体になったと感じられることがものすごく説得力を持っていて、人類皆は戦争を始める前に、お互いにダンスをすればいいのにと思った。