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フィア・オブ・ミッシング・アウトの62478のレビュー・感想・評価

4.0
良かった点
①映像を説明するような過剰な音楽が一切無く、純粋に映像だけで勝負している所。
②説明台詞がほぼ無い所。

著しく気になった所
①親友だったはずのユジンとイ・ソンの関係がほとんど描かれていない。
②二人の関係をほぼ描くことなく、寺で霊媒師らしき人に自殺したイ・ソンの「気持ち」を代弁させたこと。そのため霊媒師越しに伝えられたユジンへの台詞が唐突で説明的に映ってしまい、ストイックだった映画が俗っぽく変わってしまった。
③ユジンがイ・ソンの首に結ばれた赤い紐が結んであるバスケットボールでシュートして映画が終わるが、霊媒師越しに伝えられた台詞の直後のため、「長良川の鵜飼い」を見せられているような余韻しか残らなかった。

この監督は間違いなく才能がある。それにこの映画はレイトショーがよく似合う。
一つ言いたいのは、別に台詞なんかなくても関係性は描けるはずで、寺に向かうユジンと男の関係、自殺したイ・ソンの夫婦の関係はきちんと描かれていたが、親友であるはずの一番核になるユジンとイ・ソンの関係を霊媒師らしき人に代弁させるようなことで済ましたため、ラストの体育館のシーンがとっちらかってしまった。
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