テロメア

ホビット 思いがけない冒険 エクステンデッド・エディションのテロメアのレビュー・感想・評価

5.0
まだまだ旅は始まったばかり。

ホビット三部作の一作目のエクステンデッド版。昔、ロードオブザリング三部作にて、劇場版を観た時に「なにこれ、おもんね」とがっかりした。けれど、のちにエクステンデッド版で観たところ、めちゃくちゃ面白く、あっという間に三部作を観たこともあり、今作の三部作もエクステンデッド版でしか絶対に観ないぞ、と決めており、Blu-rayで三部作を買おうとしたけれど、最初からありえないボリボリ価格により断念。

月日は流れ、北米版Blu-rayボックスにてエクステンデッド版三部作を九千円台にて購入(この間見たら八千円台だった。北米版だけれどPS4に入れたら、日本語がそのまま対応であり日本語吹き替えも字幕もあり。特典ディスクも日本語字幕対応)。しかし、長丁場の時間を取れず、私生活に余裕がなく、本棚の肥やしに。さらに月日が流れた。

んで、本日。三部作の一作目をようやく観ることができました。いやはや、久しぶりの中つ国。王道ファンタジーの見本。三時間があっという間に流れ、程良い疲れと心地よさに浸れました。

ファンタジーは画面から広がってくるその世界の空気や雰囲気、それを味わうことが最高の贅沢だと改めて思いました。だから、三時間という時間は自然と自分のなかに、その世界を構築するのに最適な時間なのだと感じます。

昔は映画に三時間は長過ぎ、もっと端的にまとめて無駄は削るべきだ。と思っていました。が、前作のロードオブザリング三部作のエクステンデッド版にて、その考えはポイしました。劇場版にて削ったものよりも、はるかにエクステンデッド版で長いはずなのに、はるかに心地がいい映画体験ができた。この事実は映画は長さだけでなく、それぞれの作品に合わせて三時間もそれ以上もありだ、と映画人生を変えた作品でした。むしろ、ファンタジーなどでは一般的に助長と思われる無駄なシーンこそが、その世界に没入するのに必要なシーンなのだと思う。

今作はまだ一作目。あと二作を観ないことには何も評価はできませんが、ゆるりとした映画体験が心地よかった。彼らの旅は始まったばかり。これからその旅路を見届ける鑑賞者としての旅も始まったばかり。あと二作、楽しみにゆるりと観てゆきます。
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