福福吉吉

炎のデス・ポリスの福福吉吉のレビュー・感想・評価

炎のデス・ポリス(2021年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
アメリカ・ネバダ州で警官のヴァレリー・ヤングは詐欺師のテディに暴行を受けたため、テディを逮捕して警察署へ連行する。テディはマフィアに命を狙われており、逃げ延びるためにわざと捕まったのだった。留置所に入れられるテディだったが、その留置所に酔っ払いが入ってきたことで事態は一変する。その酔っ払いはテディの命を狙う殺し屋ボブだった。ヤングはボブを食い止めるも、警察署にさらに殺し屋が現れ、署内は血の海と化していく。

◆感想◆
マフィアに命を狙われた詐欺師が警察署に留置されたことで殺し屋が警察署を襲ってくるストーリーとなっており、新人女性警官が殺し屋や悪党たちの中で命がけのサバイバルに挑む展開が緊迫感に満ちていて楽しかったです。

女性警官のヴァレリー・ヤング(アレクシス・ラウダー)はガンクリーク警察署の紅一点で拳銃さばきで恰好をつけようとするお世辞にも真面目とはいいがたい人物でしたが、詐欺師のテディ(フランク・グリロ)に殴られたことから本作の中心人物となってしまいます。一応、正義感はあり、殺し屋に対してしっかり敵意を持つ姿はカッコ良かったです。

本作のキー・パーソンである詐欺師のテディはおしゃべりで軽薄な姿を見せる一方、何か真意を隠している部分があって、信用できない感じがありました。テディが言葉巧みにヤングを言いくるめる姿はまさに詐欺師といった感じがあって、観ていて面白かったです。

そして、テディを追って留置所に入ったボブ(ジェラルド・バトラー)は酔っ払いを演じており、隙をついてテディをあと一歩まで追いつめたところ、ヤングに止められます。酔っ払いと素の状態の演じ分けが上手く、楽しかったですがヤングに止められてからは殺し屋としてヤングにテディを信用しないよう忠告します。殺し屋なので悪党に違いないのですが、ボブのセリフ回しにはどこか信用させるものがあって、演じるジェラルド・バトラーへの私の先入観が影響しているのかなと思いました。

テディとボブでひと悶着あった後、更に警察にサイコパスな殺し屋アンソニー(トビー・ハス)が現れるのですが、そこからは警察内はアンソニーとヤングの戦いとなっていき、雰囲気がかなり殺伐としたものになっていきます。アンソニーの壊れっぷりが観ていて面白く、警察署が見る見るうちに地獄のような様相を呈していく展開が凄まじかった。

ラストは良いのか悪いのか分からない落としどころだったように思います。

なかなか面白かったと思います。思ったほどジェラルド・バトラーが活躍しなかったのは少し残念だった。

鑑賞日:2025年4月29日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2024年4月19日)
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