やはり奔放で情緒不安定な役をやらせたらジェシカ・ラングの右に出る者はいない・・とアカデミー賞主演女優賞を獲ったこの作品を見て確信しました(五度目のノミネートでようやく主演女優賞を受賞)。
同い年のメリル・ストリープではなく、ジェシカ・ラングが主演でなければこの映画はやはりだめだった。
そして苛立ち、喚き散らす彼女のキャラクターがとても愛おしく思える。厳格な軍人の夫を演じたトミー・リー・ジョーンズがこれまたハマり役。彼が核実験に関わっているということも、この不安定極まりない愛の物語のちょうどいいスパイスになっている。妻が彼のために娘二人を車に乗せて助けだすくだりはワクワクする。
また、さりげなく反核・反戦へのメッセージが込められていることも、この映画が単なる風変わりな夫婦の話で片付けていない。
そして忘れてはいけないのが、トミーの上司の息子を演じたクリス・オドネルの存在。それほど重要な役どころでもないが、本作にさらなる爽やかな風を吹かせていた。
ただこの作品、DVDは廃盤でレンタルもビデオしか出ておらず、なかなか観るのが難しくなっているのが残念かな。
コメディタッチの中にシリアスな題材も組み込まれた、観てて楽しい映画。何度見ても飽きない・・のは、やはり大好きなジェシカが主演だからなのかな(?)