ニクガタナ

映画 太陽の子のニクガタナのレビュー・感想・評価

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
3.4
日本軍から国産原爆開発の密命を受けた京大の科学キチガイとその家族を描く戦時下ヘンテコ青春映画。実話ベース。原作、脚本、監督黒崎博。オリジナル脚本での制作は讃えたいが、柳楽優弥、有村架純、三浦春馬、イッセー尾形、國村隼、田中裕子と老若男女名優揃えても脚本ダメで台無しパターン。開発を意図的に遅らせてたとかならドラマになりそうだが、日本産原爆の開発を必死で急いでた京大の教授と学生たちってのは、何?科学者の業を見せたいの?そして戦時下の恋模様は朧気で、兄弟の確執を描くのかと思えばそうでもなく、戦争は人をおかしくするとは思うけど、感情の昂り、喧嘩になるキッカケが、どれもいちいち納得いかない。何より今何を問いたいのか?制作の狙い、目的が見えずモヤモヤ。海での青年たちの戯れで間を持たせてるのが学生自主制作映画っぽく貧乏くさい。昨年息子と観てたドラマ「二月の勝者」での演技にハマり、最近気になる主演の柳楽優弥。丸眼鏡に坊主頭が似合ってる。役者陣皆覚悟をもって臨んでるのが分かるので、この出来は大変残念。全編大した見せ場も無く、最大の見せ場は柳楽優弥が京都への原爆投下を待つ比叡山の山頂で握り飯を食らう異常な長回しかな。遠回しに反戦映画なのかな。ウランって黄色い塗料だったの?山本晋也監督って亡くなったんだと思ってた。見た目アホっぽいピーター・ストーメアがアインシュタイン役で声の出演はいい感じ。
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