ミヤサン

シカゴ7裁判のミヤサンのレビュー・感想・評価

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)
4.3
最後らへんまで本当に腹が立って絶望して疲れた。
いつだって世界を良くしようとする人よりも自分のことしか考えない人のほうが権力を持ってるのが悔しい。
人種や性別で、思想の違いで、あんなにも公に暴行され侮辱され、おっさんとおっさんの下らないケンカのために市民の人生が潰される。

読み上げられる戦没者の名前とシカゴセブンのその後に、なんだか分からない涙が止まらなかった。
どうでもいいって諦めたらそこで終わってしまう。私ももっと勉強して力をつけて、なにもわからず悔しい思いをすることが減るようにしたい。あとこういう決意を保てるようになりたい…


個人的に怒りベースで見てたけど、笑いどころもあって(というか判事がありえなさすぎて序盤はちょっと面白かった)、シカゴセブンがそれぞれ魅力的でよかった。レニーとルビンが好き。
アビーとトムの対比というか、若くて熱意があって真っ直ぐな正義感と、皮肉やユーモアが表立ってるけど思慮深い感じがすごく好きだった。個人的には仲良くできないけど、同じ思想・目的のために理解し合う感じが好き。
ホフマン判事の胸糞悪さがすごかった…実際そういう人なのかもと思わせる、演技力。
ボビーシールの忍耐強さ。彼が法廷で受けた数々の差別が、今でも世界であるのがつらい。2020年にもなって…


不勉強で知らない事件だったけど、描写が丁寧で当時の映像も織り交ぜられていたので、かなり理解して見ることができたと思う。
平気で頭かち割られたり銃殺されたりすんのまじで怖すぎ…絶対に自分たちのことを善良な市民だと思ってる人たちが女性を侮辱して暴行して罪に問われないのグロすぎ…
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