「世界は見てる」
1968年に行われた民主党大会で、ベトナム戦争の反対を訴える、抗議デモの暴動を引き起こしたとされる、各グループリーダーの7人が共謀罪の罪に問われる。そこで、過去稀に見ない無慈悲な裁判が行われた……
割とずっと胸糞展開が続きまくる。公平な裁判を行う気のない判事による独裁的な進行によって、弁護側のいい分や記録を無視され続けるという流れがずっと続くので、見てる側は「ありえねえ」の言葉しか浮かばない。それ程までに当時の暴動に対する軽蔑感が酷いものだったのかと思い知らされた。
各グループのメンバーもそれぞれの目的の違いから、互いに認め合おうとしない、水と油のような関わりだったが、裁判が続いていくにつれて、お互いの気持ちや民主党大会の全貌が明らかになっていくことで、今作ラストの感動につながっていくのが至高ですね。
とにかくラストの喝采がもう……良い。
あんな裁判とは言えないような茶番を考え方や思想が違う3つのグループは最後まで「裁判」として諦めずに戦い続けたことが素晴らしい。