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ノクターンのkuuのレビュー・感想・評価

ノクターン(2020年製作の映画)
3.5
『ノクターン』
原題:Nocturne.
製作年2021年。上映時間91分。
アメリカ産ホラー映画。
監督はズー・クアーク、主演はシドニー・スウィーニーが務めた。
今作品はクアークの長編映画監督デビュー作でもある。

双子の姉妹、ジュリエットとヴィヴィアンは子供の頃からピアニストを目指して研鑽を積んできたが、高校生の頃になると、ヴィヴィアンの才能がジュリエットのそれを上回っているのは誰の目にも明らかになっていた。
しかも、ヴィヴィアンはその明るい性格故にいつも周囲から愛されており、ジュリエットはヴィヴィアンに対して嫉妬心を募らせるばかりであった。
そんなある日、ジュリエットは亡くなった同級生の日記を発見した。
その日記には恐るべき力が秘められており、ジュリエットはその力を利用してヴィヴィアンを追い抜こうとした。
しかし、このとき、ジュリエットは後に代償を払うことになるとは予想だにしていなかった。。。

でかメロン🍈🍈スウィーニーはホルスタインフェチにはかなりいい味出している(因みに小生はその癖はない)。
彼女の大きな瞳と震える声とアレ2つは、傷ついた、しかし心優しい少女をうまく表現していた。また、妹のビビアンを演じている女優とその行動力も悪くなかった。
今作品は、現代の映画で何度も何度も繰り返されてきた、姉妹は永遠のものちゅうストーリーを選んでいない。
また、一般的に『ノクターン』とは、夜をイメージして作曲された曲のことで、この物語では、手の届かないものを手に入れるために悪魔に魂を売る音楽家の『闇』に近いものがある。
より現実的であり、優れた芸術がそうであるように、多くの人が話しにくいと感じるもの、つまり姉妹間の対立を探求しているように感じられる。
テンポが良く、思っていた以上に面白い人間関係のドラマがありました。
正直なところ、ささやき声の内気な白人少女が主人公の低予算ストリーミング・ホラー映画(サブジャンルです、絶対)の多くは、同じように感じる傾向があるが、ありがたいことに、今作品はそないな作品ではなかった。
ホラー映画というより、多くのアーティストが偉業を成し遂げるために強いられている犠牲について(あくまでも軽~く)考察しているようで、新鮮やった。
しかし、結局のとこ、今作品は『ブラック・スワン』に比べると軽い。 
見た目もあまり良くないし、映像もそれほど創造的ではなく、主人公の心理と画面上で見ているものとの間のリンクもうまくできていない。
偉大なる存在に必要な強さと犠牲を表現することもできない。
せやし、ある意味、今作品には他の優れた映画の陰影があり、なんかそれを観たくなってしまった。
また、基本的に最初のフレームで何が起こるかをネタバレし、期待を全く覆そうともしないことで、物語を損なっていると思います。
物語の結論がかなり早い段階でわかってしまうので、まるで前日譚を観ているような感じがしたが、思ったよりはかなりまともな作品でした。

 
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