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愛のまなざしをのKのネタバレレビュー・内容・結末

愛のまなざしを(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

音楽のように構成されたアクション映画であり恐るべき幽霊映画。主題は反復・転調され、それと共にいくつもの関係性は複雑に絡み合い、人物の動線は縦へ横へと広がっていき空間を更に押し広げていく。亡霊を軸にした愛憎の歯車は回りだしたが最後、もはや誰にも止めることはできない。亡霊を呼び起こす"あのトンネル”にみるみるうちに飲み込まれ、”愛されざるもの”から遂に愛されるものになった彼女のあのまなざしは終映後も延々とまとわりついてくる。

『あのトンネル』の系譜にあり、『逃げ去る愛』以降の映画でありながらも、まるで『宇宙貨物船レムナント6』の宇宙ステーションかのような密室感、『SYNCHRONIZER』にあったようなユーモアも見られてとても楽しかった。長編万田映画の中で最もヌーヴェルヴァーグと増村保造に近いところにある映画だとも思う