だま

きまじめ楽隊のぼんやり戦争のだまのレビュー・感想・評価

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あまりに強烈でしばし呆然。だらだらと続く一本調子のやり取り。滑稽にも見えるそのやり取りに徐々に増していく違和感。気が付くと得体の知れない不安にじわじわと侵食されている。狂った世界を認識できない恐怖。終盤のシーンのあまりの恐ろしさに泣きそうになった。

深く考えることを放棄し与えられた役割を受け入れて毎日をやり過ごす。ふと疑問を感じても声を上げることなく掘り下げることもしない。そうやって流されていった先に待ち受けるものは何なのか。これは過去であり未来でもあり。現実の私たちの物語でもあると感じた。
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