ぷくみち

きまじめ楽隊のぼんやり戦争のぷくみちのレビュー・感想・評価

4.2
戦争映画と聞いたので終戦の日に鑑賞。
全員棒読みセリフとRPGのような歩き方に強烈な違和感を覚え「なんなんだこの映画は。ふざけてる?」と面食らっているうちに、すっかり馴染んで、逆に心地良くなってくる不思議。

話の通じない受付、何も覚えてない町長、尻を蹴ってくる顔の白い男、煮物を盗む町長の息子、白飯を盛ったり没収したりする定食屋のお母さん…等々。見てない人にはさっぱり意味が分からないであろうシュールなキャラが次々に登場して面白すぎるので、待って待って!処理が追いつかないよ!になること必須。個人的に好みの俳優さんが揃ってて満足。

そしてこれ、れっきとした反戦映画だということに、じわじわとそしてはっきりと気づいて怖くなる。

現在、ウクライナとロシアが戦争してるけど、開戦当初は「大変なことになった!」と、ものすごく驚いたけど、正直、最近は慣れてしまっている自分がいる。

この映画の「違和感」に慣れてしまったように。それが一番怖い。