misty

サマーフィルムにのってのmistyのレビュー・感想・評価

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.0
走り出したい青春の夏。映画部の中でも浮いている時代劇大好き少女が自分の求める運命の主人公と出会い、個性爆発な仲間たちとオリジナル時代劇を撮る夏休み。笑って泣いて、好きなことへ全力投球猛ダッシュの姿は観ていてとっても気持ちがいい。夏が彼らに煌めいている。

展開は少し強引だったり無理があるのではと思うところもあるものの、エネルギーを持て余した青春の眩しさが全部ゴリ押してしまう系映画だった。シナリオに悩む姿、演出に悩む姿、友達それぞれの思い、全部が自分の高校時代を思い出させて懐かしい。作る苦しさと喜び、みんなと一緒にやれる楽しさ!

おそらく『桐島、部活やめるってよ』との対比で語られるであろう映画で、かつて『桐島』が描いた断絶はこの映画では連帯の形になって現れる。時代の変遷なのか、そうあって欲しい願いなのか、私は『桐島』も好きだけど、こんな形の高校生たちももっと観たいなあと思ったのだった。煌めく一瞬の青春よ!
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