高校生、映画、恋、タイムトラベルと青春映画の美味しいものを詰め込みましたな作品。はい大好物です。
作品の根底にあるのは、パンフレットで監督が言ってるように『ウォーターボーイズ』や細田守版『時をかける少女』。しかしそれらの要素を匂わせながら、物語の結末は観客の思う予定調和をいい意味で裏切ってくれます。
ハダシの監督作『武士の青春』のラストシーンと共に、ある意味メタ的な視点で『サマーフィルムにのって』という作品そのものの幕切れを鮮やかに飾った最後は爽快。一歩間違えば見ている側は冷めてしまいかねないところだけど、俳優の確かな演技と演出でうまくバランスがとれています。
素晴らしき映画讃歌。映画を見るということがそもそもタイムトラベルという知見は大事にしたいです。
