芽

昨日より赤く明日より⻘く-CINEMA FIGHTERS project-の芽のレビュー・感想・評価

3.8
よし、初日に観に行けた。
私事ではありますが彼らを応援し始めてから早いもので10年経ちます。彼ら全員の演技を同じ映画の中で一緒に観られる日が来るなんて、嬉しさのあまり鑑賞中も涙が。

「BLUE BIRD」佐野さん。あなたの演技はどんだけ幅があるのでしょうか。いつも末っ子のあなたが兄ちゃんしてて新鮮だったよ。それに、コメディ要素もありました。兄貴はダサい感じも少しあって、弟思い。一方で、弟は楽しくて、若僧って感じで、正反対の兄弟が互いに必要としているのは自分にないものをお互いが持っているからなんだって。それが失われた時自分の幸せは訪れるのだろうか。自分の幸せとは何か。それを問われていました。

「言えない二人」白濱さん。ほんとに見たいあらんさんが見れました。てか、さすがなんだけど演技上手いなあ。って。普段のふざけてるところばっか見てるけれど、真剣に演技してるあなたを見てるとやっぱりすごいなあって感動しました。複雑な2人の関係性をほんと繊細に演じられていました。最後のあの沈黙。なんだかわかる気がするなあって。

「水のない海」小森さん。個人的にはこの話が1番好きだったなあ。映る色が鮮やかというか。現代に1番近い状況であり、なんだか羨ましいなあって終始耐えぬ気持ちが続いていました。ワクワク、ドキドキ、この映画の中には唯一の感情が生まれて、可愛らしい映画。東京という場所で乾ききっている男が出会いを通して、潤い、人を知ろうとしたり、人間味を少しずつ感じられる変化も素敵だ。はやとくんにぴったりでした。

「怪談 満月蛤坂」中務くん。濡れ場あったのね。すごい。そして板前姿が似合ってました。伶ちゃんの歌のメッセージをちゃんと受け取ることができた。この歌だからこの映画になったのかとしっかり感じられる。こんなこと起きたら不気味すぎて怖いけど、新しすぎてもはや面白かった。黒髪短髪最強。

「COYOTE」片寄くん。新しい片寄が見れた。今まで王子系ばっかやってきたけど、こういう役もいい!って思ったよ。最後は衝撃だわ。物理的な距離があるほど心の距離はもっと遠くてそれをしみじみと感じました。繋がっていたとしても、遠いままで、それにコロナ禍という状況。全てうまくいっていたことが、まったくうまくいかなくなった時に、人はこうなるのかと。大切な人への心だけは亡くさないように。

「真夜中のひとりたち」関口くん。え、なに。素敵すぎん?メンディーくん今までなんでこういう系やってこなかった?ってくらい自然でした。ここで強調されていたのが赤です。なんだか、笑うしかなかったな。2人の辛いところを見て、それでも笑ってる2人を見て、温かいけど孤独だって言ってる2人を見て笑うしかなかった。孤独も悪くないって言ってくれただけで救われた。そして、最後の2人の表情を見て、新たな明日への一歩を踏み出そうとしていた。そんな姿に勇気をもらえた。

「笑うしかないトラジティー」数原龍友くん。やはりあなたの歌声は素晴らしい。メンディーくんを見守る感じ。そして、誰よりもこの作品に愛を持っていること。歌を通してしっかりと伝わってきました。

音楽、映画、そこには必ずエンタテインメントが存在する。短編映画だからこそ、全体を通した時にしっくりきた。それは全員が同じグループで全員が携わっているから。その気持ちやその理由をはっきりと感じることができました。

どんなことがあったとしても、強く生きよう。
芽