もともと映画が好きで今年ひょんなことからGENERATIONSのファンになってしまった人間にとって、これほどご褒美のような映画もなかなかない。個性豊かなクリエイターによって作劇・演出される、類まれな個性をふんだんに味わえる。普段はダンスと音楽を表現の主戦場とする彼らの、どこか普段の面影を残したような、それでいて普段の彼らとは全く異なるような、メタ的な楽しみ方が出来るのも勿論、声の張り方や視線の細かい芝居など、ダンスボーカルグループと侮るなかれ、実に示唆に富んでいて趣深い。
どの話も違った魅力があり語るに尽きないが、映画ファンに強く勧めたいのは「COYOTE」、邦ドラが好きなら「水のない海」、直木賞文学が好きなら「言えない二人」、バラードが好きなら「真夜中のひとりたち」、異類婚姻譚が好きなら「怪談 満月蛤坂」、童話が好きなら「BLUE BIRD」を勧めたいと思う。
GENERATIONSに興味を持ったらまず見てほしい映画であり、最近いい邦画見てないな〜という人にも強くお勧めしたい映画。
