ショウコ

12 Hour Shift(原題)のショウコのレビュー・感想・評価

12 Hour Shift(原題)(2020年製作の映画)
3.2
「看護師が漂白剤で5人の患者を殺害!」という実際の事件をイジって遊んだ犯罪ブラックコメディ。なかなかバチ当たり

主人公はヤク中のナースで、患者の肝臓を横流ししてクスリ代にあてている。そんな裏ビジネスが「運搬役の馬鹿女」によって引っ掻き回される話

馬鹿女が肝臓を紛失→→買い手のマフィアにナマの肝臓を狙われる→→病院に舞い戻る→肝臓をもうひとつ捻出しようと患者を殺害→→でも透析中のおじいちゃんで肝臓が使い物にならない→→警察が来る→→マフィアも来る→→収拾つけようと奮闘する主人公…

って具合に次々問題が発生します。おまけに外は嵐で停電になるわ凶悪犯は入院してるわ各要素が絡み合うわでめちゃくちゃ高密度。よくこんだけ詰め込んだもんだ

紛失のくだりにかなり無理があって不安になりはしましたが、テンポが良くあれよあれよと転がっていくのでシュッと観れちゃいます




何が罰当たりかって、これホントに病院で撮ってるらしいんですよ。しかもキリスト系で院内に小さな礼拝堂が備え付けられており、仲間ナースとの密談は毎度キリスト像の前⛪️さらにバックに流れる賛美歌の「歌詞」に合わせて殺害シーンが展開するっていう…。こんなネタにも気持ちよくOKしてくれた病院が凄い

と言っても現役の病院なので、使わせて貰えたのは古い区画と古い機材のみ。舞台設定を1999にしたのは「現代にしては機器が旧式でおかしな事になるから」ってのが理由みたいです。ブラウン管テレビでY2Kのニュースがやってた割には話に絡んでなかったし、その場その場で柔軟に変えていったんでしょうね

演技は全体的に難あり。コメディに振り切ったフザケアクトってわけじゃないけど大仰さにちょっとシラけちゃうかも。特に殴打アクションが下手っぴで…絶対マフィア役の人(プロレスラー)のせいだと思う!

そんな中でアンジェラ・ベティスだけが地に足のついた絶妙な演技を見せており、ドタバタに崩れるのを一人でギリギリ食い止めてました🚧この人すき



女性監督×尿
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