しょっちゅう焼酎

アンダードッグ 後編のしょっちゅう焼酎のレビュー・感想・評価

アンダードッグ 後編(2020年製作の映画)
4.0
キャッチコピーに偽り無し。
後編、無様に輝いた!

それにしても、憎くもない他人を殴り倒して蹴落として行かねばならないボクシングというスポーツの、なんと修羅な事か。
やっぱこれ、マトモな神経と生半可な覚悟じゃ出来ないスポーツだね。
森山未來と北村匠海の、激烈で迫真のファイトを観てあらためてそう感じた。

終盤、ラウンドの合間のコーナーで、
森山未來がタコ殴りにされた血みどろの顔で、ジム会長に向かって「これだからやめられない」と口から血を垂らしながら言葉を絞り出す。それに阿吽で応える会長。
まだ終わってなかった師弟愛。
あれ、とても好きなシーン。

敗れし者たちの再生とスターティングオーバー。
負け犬たちは全てを出し尽くした。
後悔は無いと言えば嘘になるのかもしれない。でも、それも清濁あわせ飲んで、それぞれがそれぞれの道をまた新たに歩き、そして走り始める。
最高のエンドロール。

「百円の恋」がまた観たくなった。

それと余談だけど、この作品が良いと思った方はミッキー・ロークの「レスラー」観て欲しいな〜。