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尾張の暴れ獅子のらんらんのレビュー・感想・評価

尾張の暴れ獅子(1961年製作の映画)
3.0
タイトルの尾張の暴れ獅子とは、尾張徳川家7代藩主となる徳川宗春の事で、その若き日の物語を大友柳太朗主演でおくる時代劇作品
劇中では徳川宗春は終始万五郎と呼ばれる

簡単なあらすじは、まず8代将軍の座を巡る争いにより紀州と尾州の両家は仲が悪いという背景がある
尾州地方の飢饉があって困り果てる民草の為、万五郎は城壁の改修という公共事業により年貢をチャラにするって案を提案し実行された

ところが!それにつけ込みかねてから隠密として潜り込んでいた者たち(山城新伍、青山京子兄妹)によりお城の図面が写され持ち出されてしまう

お城の無断改修はご法度なの、石ころ一つ動かすにも公儀のお伺いを立てなければならない決まりがある
このことが漏れればあらぬ疑いをもたれるし、ネチネチ嫌味言われるのもヤダしってことで、つまりは図面をめぐる紀州尾州の争いがメインとなる作品です

さらには紀州家による将軍職の座を磐石なものにするため、尾州家の藩主黒川弥太郎、その弟大友柳太朗を排し、そのおじである北竜二をたてて傀儡とする体制を作ろうとする一派月形龍之介、原健策が暗躍っていうストーリー

中盤ぐらいまではそれなりに面白いか、ただ終盤、ラストのご都合的な展開、お約束はちょっとつらい
カラー作品かと思ったらモノクロだったのもなんか残念
特に丘さとみなんかカラーで見たい衣装と美しさだった
一番の収穫はこの作品での丘さとみの美しさかわいさ、見て来た中でも上位に入る

見終わってみるとそれくらいしか印象に残らない映画かなー
特に終盤の展開、ストーリーがやっつけすぎて、、、
降りかかる火の粉は払わなけばならない!とか言って多くの血が流れるんだけど、その一方で人の命は尊いものだ!とか言ったりわけわからんw

他の出演者についても一応触れておくと
若山富三郎は吉宗役、出番はワンシーンのみ
沢村宗之助は山城青山兄妹の父親役、やはり出番はワンシーン、すぐ死ぬ
石黒達也は大友柳太朗のお付きのじい的な役、なかなか好演、ヒゲ面
日高澄子は歌か踊りか三味線かわからないけどお師匠さん役、魅力は出てるけどあっさり死ぬ

振り返るとストーリーも出演者でも残念な点が多く目についたなーって感じ
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