デニス・ホー ビカミング・ザ・ソングの作品情報・感想・評価

デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング2020年製作の映画)

Denise Ho: Becoming the Song

上映日:2021年06月05日

製作国:

上映時間:83分

あらすじ

「デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング」に投稿された感想・評価

YCAM爆音映画祭2021
今の香港で、大陸に楯突くのがどれほどリスキーなことか、かつてのトップスターが身をもって示している。
国安法が成立した今、彼女はどこで何をしているのだろうか。
中国という巨大勢力と戦った人気歌手の実録。
デニス・ホーは香港を活動拠点に置く人気歌手。中国の政策で香港を貶されたと感じた彼女はデモ活動に身を投じていく…
歌手デニス・ホーのデモ活動を追った社会派ドキュメンタリー。今作はあまり知らなかった中国で起きている問題を目の当たりにし心震わされました。天安門事件や雨傘運動…デモ活動に対する無慈悲で行き過ぎた政府の指示行動は中国だけではなくいろんな場所で起きている。声をあげて自らの意見を発信するのは大事だとは感じたが、実際デモ活動は社会的に日常生活を阻害してしまっていると思うので全面的に肯定はできないと思う。
しかし今作はドキュメンタリーとしてデニスホーがデモ活動をするまでの過程をうまく見せていたとは思う。憧れの歌手が社会問題に立ち向かう姿勢を見せていたから私もやりたいという気持ち。シンプルに等身大なファン気質は好感が持てるよね。
マオ

マオの感想・評価

4.1
デニスホーという人をこの映画で知った。
ほんとにかっこいい人。

あの頃から香港はどんどん酷いことになってる。
今の彼女の様子はわからない。
応援したいとか軽々しく言えない。
私たちにできることは何?
ゴブ

ゴブの感想・評価

-
点数がつけれない話だった
自分の無知さを知った映画だった
自分の為にも自分以外の為にも戦える強さに頭が下がる
信じることが力になるなら少しでも力をあげたいと思った
20年くらい前に香港芸能のオタクしてました。当時の何韻詩(デニス・ホー)はまだ数多の若手スターの1人だった。当時は結婚と出産を経たフェイ・ウォンが日本進出を試み、香港ではサミー・チェンやケリー・チャン、TWINSが人気だったのかな。台湾のジェイ・チョウが中華圏で爆発的に売れてた記憶。

卓越した歌唱力とライブパフォーマンスで香港を代表するスターに登りつめたデニス・ホー。敬愛する梅艶芳(アニタ・ムイ)の死を乗り越え、同性愛者であることをカミングアウトし、香港の民主化運動を支持する彼女の半生、特に民主化運動に関わり始めてからを描いたドキュメンタリー。

民主化運動に関わったことで大陸からは締め出された。収入の90%を失ったと語っていた。中国では彼女の存在自体がタブーらしい。
先日も香港で開催予定だったライブが公演1週間前に当局の介入で中止となった。配信ライブは決行されたものの、会場が特定されないよう配慮されたらしい。
彼女の盟友である黄耀明(アンソニー・ウォン)も8月に「3年前に民主派の議員の決起集会で歌を歌ったため」逮捕された。蘋果日報は資産凍結の末休刊に追い込まれ、周庭は刑期を終えたがSNSは更新されない。
じわじわと自由と行動を制限し見せしめ的に懲罰を与え服従を迫る大陸の狡猾さ…そういえば雨傘運動でもヒートアップしてる頃はいなし、モチベーションが下がった頃に逮捕していた。手馴れている感…

圧倒的に不利な戦いに挑む彼らは、まるで大陸という名のサノスに立ち向かうアベンジャーズのよう。
どんなに追い詰められても、彼女は自分に正直に誠実に生きている。それは多感な時期をカナダで過ごしたことも影響してるのだろうか。当たり前のように自由も選択権もある場所で。育ったケベックは独立住民投票が行われた自治体でもある。
そして「黙っていても何も変わらない」同性愛者が自分の権利に敏感になるのは当然のことだし、彼らを揶揄して蔑む人たちはいかに何も労せずにその権利を得られているか省みてほしい…

一番絶望したのは民主派に肩入れした何韻詩のスタジアムライブのスポンサーだったランコムが、中国市場への影響を憂慮しスポンサーを降りたこと。人道的な公正な判断をすべき欧米の企業が、中国の経済力に忖度し保護するべき人たちを見捨てているのはあまりにもグロい…。何韻詩がスピーチした国連にも、大陸の息がかかった重鎮はどれだけいるだろう。気づけば憧れのアニタより長く生きていた彼女の戦いはいつまで続くだろうか。レスリー・チャンが最後にコラボレーションした黄耀明も来年60歳となる。ずっと穏やかな香港耽美派だった彼が大陸に目を付けられるようになるとは、追っていた当時思いもよらなかったけど、誠実な人を推してた自分の目を褒めたい。

しかし私たち日本人も、中国人のインバウンドに散々恩恵を受けようとしてきた。芸能人はこぞってWeiboのアカウントを登録し、日本人ファンも人民元でシバくような景気のいい中国人の推し活をエンタメとして享受してきた。その景気の良さの足元に香港や台湾、チベット、ウィグルがあることを忘れてはいけないな…。
滑り込みですが見れてよかったです。
香港で生まれ、カナダのモントリオールで育ち、思春期には当時、香港で活躍していた若き歌姫アニタ・ムイから多大な影響を受けて、やがて香港のコンテストで賞をもらい、香港に戻って歌手を目指すが、しばらく事務所には所属しながらも雌伏の時を過ごし、アニタ・ムイへの弟子入りが叶って彼女のライブに帯同し、やがて単独でも人気を得て、そのうちその人気は沸騰して香港にとどまらず、やがて中国国内のアイコンになるものの、香港に対する中国の政治支配に対抗する民主運動に参加したことで、中国政府から目をつけられて、大手の事務所やコンサート会社は彼女から一斉に手を引き、収入を断たれ、それでも政治信条を曲げず、さらに同性愛者であることを告白し、その後も有志を得て個人で大規模なライブを開き、民主運動への参加も辞めない美しくも凛々しい一女性の三十年を追い続けたドキュメンタリー映画。

彼女自身は、さほど取り繕うことなくカメラの前に立ち、話し、曲を作り、準備をし、レコーディングをして、ライブに立ち、民主運動に参加しているだけだが、変わりゆく社会情勢と、激変してゆく自らの立ち位置に対して、彼女自身の表情と行動とがほとんど変わらず、嘆きも弱音も焦りもなく、それでいて張りつめていて隙のない表情でいるのがどうしても美しいと思う。

同性愛者ということもあってか、その理性的な素振りと、キリッとした佇まいは、まるで宝塚歌劇の男役のよう。男性特有の生臭さや脂っぽさが抜けていて、頑健ではないけれどスマートで、それでいて心揺るがず、一貫した生きざまを見せているから、それはかっこいい。

それでも男性としては、彼女のかっこよさに、ものすごく惹かれるというわけではないけれど、国連の会議で民主運動家としてきっぱりとした表情で、さらさらと発言していたり、大会場のライブで汗をかいて一所懸命歌ったり、小さな会場やレコーディングで心を込めて歌ったり、何時間も同胞たちの間で座り込んだり、そんな様々な姿を見ているうちに、何かかわいい人だなとか、こんな人が歌いたい舞台を政府が取り上げるなんておかしいし、彼女の望みが叶ってほしいなとは思えてくるし、彼女を崇拝する女性がいても全く驚かないという気になった。

これを撮りあげ、彼女を追い続けたパワーと持久力もすさまじく、少なくてもこれまではそれほど興味を持って見てこなかった近年の香港を、無理やり首をつかまれて、ちゃんと見ろよと言われた気分。

映画のエンドロールが流れ終わるや否や、本作を観ていた年配女性たちがいっせいに立ち上がって拍手をしはじめたので、突然のことにあっけにとられて驚いてしまった。

とにかく今後は、香港の記事に目が止まったら、読まずにやり過ごすことはできないだろうと思う。
ナグ

ナグの感想・評価

4.0
様々なものを失っても、香港に対しての熱い想いは消えることなく運動に参加して声をあげ続ける姿が素晴らしかった!!
それにしても中国という国の怖さときたら。。。
無知でいるとアッと言う間に変な方向へ流されてしまいそう。
今も戦い続ける彼女を応援し続けたい!!
ryo

ryoの感想・評価

4.5
久々ドキュメンタリー映画、香港ミュージックぜんぜん知らないんだけど、めちゃくちゃよかった。香港の雨傘運動や記憶に新しい空港デモ、最前に立って自由と民主主義を求める姿勢をみせる彼女がまぶしかった。
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活動に制限がされても、中国から干されても、香港のために自分のために行動で示すデニス・ホーがかっこよくて大好きになってしまった。social issueに政治にちゃんと向き合う姿勢をみせる人間って信頼できる。

あと育った場所ってほんとうに大事だと思ったし、彼女の芯をつくったモントリオールに行ってみたいなと思った。
2021.9.19,21
#boid sound映画祭〈音楽映画特集〉
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