サンタムール

川っぺりムコリッタのサンタムールのネタバレレビュー・内容・結末

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

萩上直子監督作品だもの。観たいリストでした。【彼らが本気で編むときは】とかもすごく良かったし、朝イチの時間帯で劇場に滑り込みました🎵
心がほぐされる人生賛歌~✴️いい映画タイムでした。

【川っぺりムコリッタ】


富山県のどこか。川のある町の小さな塩辛工場で働き始めた訳ありの孤独な青年の山田(松山ケンイチ)は、社長から紹介された古い長屋「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。
山田の孤独な日常が、隣の部屋に住む島田(ムロツヨシ)が「風呂を貸してほしい」と訪ねてきたことから少しずつ変化していきます。

この、島田を演じるムロツヨシがNice✨
いや、この長屋の住人達みんなが超いい感じです✨

皆、訳アリで、貧乏でミニマリスト的な生活をおくってて~🎵
墓石の販売員をしているシングルfatherの吉岡秀隆も、大家さんのシングルmotherの満島ひかりも、庭で育てた野菜を持ってくる厚かましい隣人のムロツヨシも、この役柄にピッタリはまった演技力!そして、このキャラクター達の背景にある過去が語られないのに、闇深いのをなんとなく想像できるのが凄い。。。

主人公の山田の過去も四才の頃に両親が離婚して父親が出ていき、毒母にはめられて刑務所行き(しかも刑務所では飢えることなくなってホッとしてた的な~😭)かなり重たい&自分もろくでなしのDNAがって思い込んでいるという…。😭

こんなディープな登場人物達なのに、重たい身の上のキャラクターばかりなのに。
この映画は、ほっこり&笑い&飯テロ的な
幸せの雰囲気をぶっこんでくるんです。

ムロツヨシ演じる島田が言う台詞。
『ご飯ってね、ひとりで食べるより、誰かと食べたほうが美味しいのよ』
こんなコト言われたら癒されるよね。
炊いたご飯を勝手に食べられても許せるよ。😊

炊きたてご飯とおみおつけ。
そしてイカの塩辛に夏野菜。
モグモグ食べる音だけでヨダレ垂らした女はアタシだ😂😂
食べっぷり、ムコリッタ💓🍚
食べるシーンが多くて、死というものに対して考えるシーンも何回も出てきます。

タイトルの「ムコリッタ(牟呼栗多)」は仏教の時間の単位のひとつ(1/30日=48分)を表す仏教用語で、昼から夜へと移行する変化時間で、ささやかな幸せなどを意味するそうな。

主人公の山田がろくでなしで孤独死した父親のお葬式(49日❔)にたどり着くまで…。
素敵なお話でした。


個人的に好きなシーンは、満島ひかりがなくなった夫の骨を噛ったり、身体にあてて愛でるシーンがドキドキしたな❤️

そして、松山ケンイチの駄々漏れフェロモンよ😂
ただ米を研いでるシーンも、
でっかい身体で小さな浴槽にザブンと、入ってるのも、黙々とご飯を食べるのも、塩辛工場で黙々とイカを捌くのも、
じぇんぶ❗じぇんぶ❗
セクシー過ぎるじゃないか~✴️
こんな青年が近所におったら、隣人としてほっとかないわよ😁💨

そして、エンドロールで出演に薬師丸ひろ子って、出てきたけど、え?いつ出てた?ってなりましたが、後でググったら、いのちの電話の人の役で、声だけの出演だったのねぇ。
声だけだったけど流石の存在感でしたよ。
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