刹那 怛刹那 臘縛 牟呼栗多
橙色に日は沈み
朱色に日は昇り
沈んで昇って沈んで昇って……
時間の流れがバイオリズムを生み
身を委ねる私たちも
沈んで昇って沈んで昇って……
ふぅと疲れてしまう
牟呼栗多の48分
熱いお風呂に息つかせ
美味しいお酒に美味しい食事
ささやかな幸せを細かく拾い集めて
ちょっとだけ、少しだけ、笑う
意味があるのかないのか
幸福を積み重ねていけばいずれ分かる
「心の準備なんて要らないよ」
お湯が沸いてたら準備万端
持ちつ持たれつ
野菜を育てる才能とご飯を美味しく炊く才能
向かい合って卓に座って
何気ない会話を一つ
ゆるやかに流れていく川みたいに
「いなかったことにしちゃダメ」
新生活への踏ん切りでも
残された側の癒しでも
とにかくその人を想うこと
形があるまま取っておいても
粉々のパウダーにしてさっぱり撒いても
どちらでも良い
どこかの部分でギリギリの川っぺりに過ごす私たち
刹那、刹那の動きに躍起になって
氾濫にビクビクして生きるなら
決壊しないように少しでも余裕を持って生きていたい
「僕お金持ってません」と堂々と宣言したって良い
一瞬の216,000倍のゆとりを持って
