MasaichiYaguchi

Malu 夢路のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

Malu 夢路(2019年製作の映画)
3.3
「アケラット ロヒンギャの祈り」のエドモンド・ヨウ監督による日本・マレーシア共同製作作品はタイトルの「夢路」にあるように、現実なのか夢なのか、登場する姉妹、ランなのかホンなのか、入れ替わり、入り交じって不思議な世界観を醸し出して観客を誘う。
作品自体は心を病んだ母のもと、幼い頃に決別した姉妹の確執が中心になっている。
20年も決別していたランとホンの姉妹だが、母の死によって再会して一緒にまた住み始めるのだが、長きに亘る断絶による溝はそう簡単に埋まる筈もない。
再びバラバラになった姉妹は、数年後、意外な形で相見えることになる。
この映画は、前半がマレーシア、後半が日本という二部構成になっていて、夫々、海辺、横浜市内、山間部が舞台として印象的に登場する。
日本のパートでは水原希子さんと永瀬正敏さんが重要な役柄で登場し、この姉妹に影響を与えていく。
果たして母と娘たち、そして姉妹の確執のドラマはどのような結末を迎えるのか?
人によって解釈に異なると思われるラストが余韻を残す。