ノッチ

ルパン三世 バビロンの黄金伝説のノッチのレビュー・感想・評価

2.5
伝説の“バビロンの財宝”を狙うルパンとその一味は、同じくそれを探しているマフィア・マルチアーノと接触。

手掛かりとなる粘土版をまんまと盗み出し、バビロンへと向かうのだが…。

1985年7月13日に封切られた劇場映画第3作。

バベルの塔にMSG、インターポール婦人警官ビューティコンテストに宇宙人と、兎に角無理矢理設定を凝縮した作品。

まるでプラネタリウムで神秘的な話を、まどろみの中で聞かされているような物語で、映像や音楽も寄り添うように表現されていて、そこにルパンらしい味付けがされた感じだった。

各キャラの持ち味は勿論より活かされていて、ロゼッタというキャラクターに惹かれた。

しかし、作画はルパンが輪をかけてサル顔になっていて、個人的にはあまり好きなタイプではない。

配色が不自然だし、何より女性がことごとくブサイクで気持ち悪い。

アメコミタッチでおしゃれにしたつもりなんだろうけど、これは好きじゃないなあ…。

ニューヨークを舞台にしてるってことでアメリカンテイストなところがルパンにはミスマッチな気がするし、今ひとつ物語に盛り上がりが欠けているところもマイナスな感じ。

ただ、80年代ってこういうアメリカンテイストなアニメが多かったからこれも時代なんだろうね。

また、なんか無意味なとっつぁんとの追いかけっこのシーンが長過ぎて、間延びしちゃってるカンジかな。

無駄なカットが多いし、一方では敵やお宝の情報が説明不足で話が分かりにくい。

ルパン役の山田康雄さんがアドリブを多用してるから面白いけど、台本通りにしゃべったらさらにグダグダだったと思う。

とっつぁんとICPO美女軍団って発想はおもしろいと思うけど、せっかく1人が五エ門と惹かれあってたのに、そこ掘り下げなきゃもったいないよぉ。

なんというか、ひたすらに「斜め上」な展開が楽しめる人向けの映画ですね。
ノッチ

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