ふじこ

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

全体的にこう…"夢で終らせない…"感が否めない。ゲーム版初代のOPとEDのあの謎の実写版感が。
あれから何年も経ってるんだから、夢で終わらせておいて欲しかった。
ずっと4のレオンで居てくれって思ってはいつつ、そもそもゲーム内モデルもしょっちゅう変わっててレオンのアゴが割れたり割れてなかったりするんだから厳密さは無くても良いはずなんだけど。
流石にぱっと見で えっ誰…?ルイス?ってなるくらいレオン感がなさすぎるのはちょっとどうかと思う。
ジルも人種が違うし、ウェスカーはせめて見た目だけでも威圧感が欲しかった。殆ど全員 えっ誰…?ってなるだろ。
ジルがウェスカーに夢中 とか言うのも分からん、いらないだろその設定。

キャラの造形は置いておいたとしても、オリジナル孤児院に突然のリサ・トレヴァー。ラクーンシティはアンブレラが移転して衰退、僅かに残った研究員と貧民しか居ないとか、この設定変更に意味はあったんだろうか。
"かゆい うま…"を誰だか分からん一般人に消費させつつも、ファンサービスだと思ってそう…!
冒頭でジルと一緒に誰かを轢いたトラック運転手はいつの間にか感染してた愛犬(バイオ犬)に噛まれて感染、発症して暴走したまま警察署前で事故。燃えながら受付に入ってくるものの、音楽を聴いたまま寝ていたレオンは気付かずに、別の刑事が撃ち殺して門を締めとけまだ来るかもぞ みたいな事言う。
撃ち殺したのは署長で、お前が責任者だ頑張れっつって署を出て行くんだけど、レオンはなんで急に一般人を撃ち殺した事を疑問に思わないのかが疑問なんだけど…。署の眼の前で事故って燃えた一般人、と言う認識じゃないのかこの時点では。意味が分からん、ダメだこのレオン。
ココら辺で流し見でも良いか…みたいな気持ちになってしまった。

地下で見付けた8ミリフィルムの内容も映画の本編中では触れないアシュフォード家の双子の子がトンボの羽根を千切ってるだけで、クレアの言う"子供たちを送り込んでた人体実験場よ"の台詞と特に関係ない。
アンブレラの創設メンバーの名門貴族で元凶の一つを担ってたはずではあるし、原作オマージュだけどこの映画には関係ないだろ…!
なんかそういう、"原作っぽいオマージュ"を雑に散りばめた結果全部中途半端でつまらん作品になってしまってる。
ファンの為のムービーと言うより、ファンが作ったファンメイド。

絶対変な仕掛けのありそうな警察署とか、あの洋館の雰囲気は凄く良かったのになあ。ラクーンシティ自体はもうちょっと栄えてたろ感はあるけど。
CGはちょっとしょぼい。ゾンビの造形はかなりしょぼい。役者もイマイチ。舞台美術だけ頑張ってた。
ニール・マクドノーだけは悪くなかったんだけど、逆によく出たなこんな映画に。

原作プレイヤーだと色んなところが引っ掛かってしまうし、未プレイだと別のところが引っ掛かって意味分かんなそう。ウイルス=ヤバイ、アンブレラ=ヤバイ、ニール・マクドノー=アンブレラの人 くらいの認識でイケるかな…。
レオンは最後唐突に出たファンサのロケランを撃つ以外は全部ダメだった。泣けるぜ。
ポール・アンダーソンのホームムービーとは別方向の、ファンの方向を斜めから見下ろしたダメな感じの映画だった。
ふじこ

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