「君の映画に君はいるかね？」
原作未読。前情報なしで鑑賞してきました。可愛い絵柄とは裏腹に創作の苦悩、映画作りの裏側を見事に描いた傑作でした！
テンポが良く場面転換の演出がかっこいい！各キャラにスポットを当てる為に巻き戻る演出も見事！
演出に加えて光や水の表現にもこだわりを感じます✨
テンポの良さはポンポさんの持論である90分映画へのこだわりが反映されています。
「2時間以上の集中を観客に求めるのは現代の娯楽として優しくない」
「製作者はシーンとセリフを取捨選択して出来るだけ簡潔に伝えたいメッセージを表現すべき」
私はその作品に合っていれば長くても良いかなと思っているジーン君寄りの意見ですが、最近は動画を倍速で観たり、ニュースになった「ファスト映画」なんて物があるくらいですからポンポさんの意見も一理あるなぁと思いました🤔
(実際、子供達をターゲットにした夏の特撮映画は大体スーパー戦隊30分、仮面ライダー60分の90分映画なので納得です)
初監督を任され、紆余曲折ありながらも70時間以上の最高の素材を手に入れたジーン君。今度はそれを削ぎ落とす編集作業に入ります。スタッフ・キャストで意見を出し合い、苦労して撮影したシーンをカットしていかなくてはいけない。
編集という一見地味な作業をアニメーションならではの表現でダイナミックに魅せるシーンは鳥肌が立ちました。
そしてラストのオチ。これをする為にどれだけ大変だったんだろう…！と製作スタッフとジーン君を重ねて拍手を送ってしまう👏👏👏
映画が好きで良かった。そして更に映画が好きになった。そう思わせてくれる良い作品でした😆
p.s.序盤15秒スポットを作るシーンがありましたが、あれを観るとやっぱり「アオラレ」の予告を作ったスタッフは超有能なのでは⁉️
2021年劇場鑑賞NO.12
