好きと言っていいでしょう

トータル・リコール 4Kデジタルリマスターの好きと言っていいでしょうのレビュー・感想・評価

4.0
トータル・リコールが4Kで上映すると聞いたので、あまり好きじゃなかったリメイク版や、同じバーホーベンのブラックブックも見直して、万全の態勢で見てきました。

冒頭でバーホーベンの挨拶があって、ここでもうテンションが上がりました。なので点数も+0.1しました。

どんどんと展開が変わっていくので、あっという間の2時間で、もう大満足でした。
気持ち悪すぎるクアトーや、頭パカーンのおばさんや、3つのおっぱいを持つ女の人って火星で起きていることは全部強烈ですね。

まず火星でミュータント化しているという世界観という時点で、他の近未来のSFより異色です。
そして主役がドリルで掘削しているという見たことない絵面です。しかもそれが後半のある伏線となっているという秀逸な設定でした。

奥さんがシャロン・ストーンですが、本当に羨ましいですね。バーホーベン曰く、初めて女性が男性と対等に格闘をした映画らしく、金的に悶絶するシュワちゃんは良かったです。

夢か現実かどっちなんだという時に、汗が流れているのを見て撃ち殺すシーンが、丁寧な演出となるほどと思いました。リメイクでは涙が流れているのを見て撃ちますが、泣いているのを見て撃つのはちょっと違うかなと思います。僕だってあの状況だったら多分泣いちゃいます。

この当時なかなかトータルリコールの製作が滞っていたらしいですね。クローネンバーグが監督をする予定だったりと、色々とややこしかったのを、バーホーベンが監督に決まってからすぐに場を掌握してまとめあげたとか。さすがの手腕です。

コリン・ファレル版のリメイクはスタイリッシュでずっとアクションがあって退屈はしないのですが、何か物足りないのはやはりシュワちゃん力やシャロン・ストーン力そしてこの強烈な世界観を知っているからでしょうか?

4Kで見るクアトーはやばいです。なぜヌルヌルしてるんだ。