吉田ジャスティスカツヲ

マーメイド・イン・パリの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

マーメイド・イン・パリ(2020年製作の映画)
4.4
パリのセーヌ川に浮かぶ時代遅れの古びたバーで歌う孤独な青年が、傷を負って川岸に倒れている可憐な人魚を助け、やがて恋に落ちてしまう…
【なんと分かりやすいお話か‼️】😧

アニメから実写へ切り替わるオープニングからワクワクし、ヒロインが人魚という段階で心のスイッチがファンタジー・モードに切り替わるのですが…
人間を恨む人魚と恋に耐性がある風変わりなガスパールの恋模様、おせっかいな隣人と復讐に燃える女医の突拍子もない絡みも不思議にすんなりと頭に入ってきますよね🤔

監督のセンスのいい演出のせいか。

音楽家で小説家で、アニメ映画「ジャック&クロックハート」で時計仕掛けとサーカスを甘くノスタルジックな色と形で映像化したマチアスマルジウ監督。
本作も人形アニメのような映像から始まり、それを境目なく滑らかに実写映像へ繋げつつ、重要アイテムには飛び出す絵本を配して【オモチャっぽさを忘れさせませんよ】👍
今回もアニメ同様、すべてを監督の好きなものだけで構築。

主人公は、もう若くないのに恋に破れてばかりいる古風な歌手。
彼が歌う場所は、船として河に浮かんでいる酒場。
そして、彼が恋に落ちるのは人魚🧜‍♀️

ハッキリとはどの時代かすら分からない時間のない世界が、どこまでも甘く愛らしい😌