日記

マッドマックス:フュリオサの日記のレビュー・感想・評価

3.4
TOHOシネマズのIMAXで。
前半から大迫力な映像、音響に圧倒され、これぞマッドマックスという感じで盛り上がったが、中盤以降似たような絵面が多く体感時間が長く感じた(実際の上映時間も必要以上に長い)。
少々退屈に感じた理由として、自分がそもそも前日譚というものが全く好きではないからなのだが、それは物語上で起こるイベントの諸々が前作の説明になってしまうところが多いからだ。前作で仄めかされていた、フュリオサの家族事情、そして左腕の謎だが、それが明らかになるシーンは「怒りのデスロード」で気になったことの単なる説明であり段取り感があった。
今回の敵であるディメンタスも非常に地味なキャラクターで、ヘムズワースを綺麗な顔のまま出したかったのか、マッドマックスのヴィランに求めるビジュアルでは全くなかった。
変な映画ではあったが間違いなく傑作だった偉大なる「怒りのデスロード」から変な部分を削ぎ落として良くも悪くも普通の映画になってしまったなという印象。

台詞ではなく映像によって情報を伝える映画的表現は前作と同様素晴らしい。前日譚ということで当然観客が期待するであろうイモータン・ジョーとフュリオサの関係もほとんど明示的に説明されることはないが、それが返って映画の中での2人の僅かな絡みからその後どうなったのかを想像させ、奥行きを持たせている。上記で指摘した「説明」にならずに上手いことやってて良かった。
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