Jimmy

嵐が丘のJimmyのレビュー・感想・評価

嵐が丘(1988年製作の映画)
3.0
ワイラー版『嵐が丘』に続いて、田中裕子×松田優作の『嵐が丘』を鑑賞。吉田喜重監督によって、エミリー・ブラント原作に大筋は似ているものの、舞台を鎌倉時代の日本に移して、だいぶ翻案されている作品。独特な世界観が迫力あり。

「嵐が丘」のヒースクリフ役は「鬼丸」(松田優作)、キャシー役は「絹」(田中裕子)が演じており、オリジナルのような心に秘めた相思相愛ではなく、本作では鬼丸は絹を惚れぬいているものの絹は鬼丸を「鬼丸、私の呪いにかかりおって!死ね、鬼丸!」というようなアレンジあり。

この吉田喜重版『嵐が丘』を最初に観てしまうと、ほかの吉田喜重監督作品のような意味不明感を抱くのではないだろうか?
原作のオリジナルストーリーを知っていることが前提となっている気がした。

鏡に映った絹(田中裕子)を映すシーンが、とっても綺麗!

この日本版『嵐が丘』は、狂気に満ちた松田優作の迫力もさることながら、田中裕子・石田えり・高部知子の3人がヌードを披露。田中裕子は『北斎~』や『ザ・レイプ』でも、石田えりは『遠雷』でもヌード披露あり。当時はヘア解禁前だったので、本作ではフルヌードぎりぎりの見せ方。

どこでロケしたのかが気になったが、エンドロールでは御殿場や阿蘇だったようだ。
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