改名した三島こねこ

殺人ホテルの改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

殺人ホテル(2020年製作の映画)
2.4
<概説>

荒廃した世界で富豪がとあるパーティーを開催した。そこは貧富も老若男女も関係なく、誰でも参加できる桃源郷。しかしこの幸福な時間の裏では、目を覆うような惨劇が展開されていて…

<感想>

原題"Kadaver"は直訳すると"死体"の意です。

これは"The body"を『スタンド・バイ・ミー』と訳するような挑戦であり、評価の境目となりましょう。


ええですから、スプラッタを期待すると痛い目に。


殺人ホテルとは言うものの直接的な殺人描写がないのは残念でした。種と仕掛けも邦題の時点でなんとなく予想がついてしまいましたし。なんなら最初からソイレントだのの文字を入れてもいいやもしれません。

社会風刺の方も近年なら珍しくない。

貧富。病疾。顔のない個人。

あえてそこから脱したメッセージを読み解くのであれば、「生存するために結局必要なのは運と勘よ!」といった所ですかね。まさか善性に依らないものをトップに据えるとは恐れ入りました。