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ある人質 生還までの398日のmiyoyoのレビュー・感想・評価

ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)
4.0
なんと生々しい映画だ。
実際2015年に日本人ジャーナリスト後藤健二さんがISに人質にとられ、あのオレンジ色の服で跪く姿がよみがえる。

デンマークと同じく日本もテロリストとは交渉しない、という立場をとった。その裏では後藤さんの奥さんが人質救出専門家とともに直接ISと交渉していたのだ。
朝日新聞取材班「検証イスラム国人質事件」岩波書店で詳しく知ることができる。

一方、水面下で交渉し人質が解放されたフランスのような国もある。
感情論で言えば、日本やデンマークの対応は冷淡に思うが、国が身代金を払えばISの活動資金になりISの思うツボになる。
どちらが正解と言えないし、非常に難しい選択を迫られる。

2004年、日本人3人が人質となったイラク事件、「自己責任」とバッシングされ、安田純平さんの時も、ジャーナリストとして危険を承知の上で仕事されてるのにバッシング。
安全な場所にいて匿名で叩く人達に嫌な気持ちになった。

ジャーナリストがいなければ世界でどんな酷いことが起こっているのか知ることが出来ない。紛争地の住民はジャーナリストに、どうかこの現状を世界に伝えてほしいと願っている。
日本さえ平和で安全ならそれで良いのか?
毎年開催される「世界報道写真展」(今年はコロナで中止)を見ると、胸を突かれるような紛争地の写真、これが現実に起きていることなんだ。
危険な状況でシャッターを切る彼らに敬意を持たずにはおられない。

あれっ?全然映画の感想ちゃうやん😅
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