Junkers

セブンのJunkersのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.5
言わずとも知れたデヴィッド・フィンチャー監督作品である「後味悪々映画」の代名詞「セブン」


もう何度も観ているので結末は織り込み済み。
なので、もう後味どうこうとは感じないのだけど、その代わりに観れば観るほど湧き上がるのは犯人の心理であったり、モーガン・フリーマン演じるサマセットの心理、ポッツさん演じる奥さんの作品における立ち位置など、この作品に込められたであろう緻密で深い深層の部分を探りたくなる。

サイコ・サスペンスといえど、殺しのシーンはラストのミルズの発砲以外は出てこない。
殺され方は「SAW」シリーズで描かれてもおかしくない。

にもかかわらず全編通してジメジメ感はあるもののそれが大きな不快感にならないのは、印象的な色使いを始めとした「映像美」がセブンの世界観を大きく引き立てているからだろうなぁ。
オープニング、エンディング然りね。

ほんとに賢い映画だと思う。

きっと5年後、10年後に観たらラストで感じる思いはまた違うのだろう。
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